Friday, 22 December 2023

阿品弥山(435.2mh)・柏木山(518.4mh) / 岩国 (Ajina Misenn・Kasiwagi Yama / Iwakuni)

                                  今回は、山根さんの寄稿です。

20231210日(日曜日)

小春日和どころか、季節外れの陽気となった。

空は気持ちよく晴れ渡っている。

目指すは、岩国の西、阿品弥山(435.2㍍)と柏木山(518.4㍍)。

弥山山頂には、弥山社(弥山堂)・赤龍社(弥山本宮)・日宛社(弥山本社)の三社(さんしゃ)が在る。昔は一つの神社だったものが、神仏分離により、(ふもと)の、東の阿品村・南の瓦谷村・北の日宛村ごとに分かれた、との謂われがある。三社(さんじゃ)参り(まいり)とは、わが明日山会の登り納めにふさわしい。

岩国ICを降り、国道2号線を少し北上。下多田の交差点を左折、美和町に向かう県道59線を暫し走るが、下阿品のバス停付近に分岐があるので、左へと進む。「あるいて弥山 (ひだり)・車で弥山 (みぎ)」との(しるべ)あり。バス亭前の田圃には、稻木に葉っぱごと吊された大根の列が見事だった。

見事な大根の列

500㍍ばかりで高感度地震観測施設の小さな建屋がある。登山口は、すぐその先だ。

945分、私たちが登る支度をしていると、軽から降りたった普段着姿の娘さんが、「普通の人は50分、早い人は40分、私なら30分、葉っぱに気をつけて」と言い残し、そそくさと登って行った。結局、今日出会った唯一の人だった。

鳥居をくぐり、登山開始!

950分、左右にいくつかの灯籠を従えたあまり高くない大鳥居をくぐり、登山開始。いきなり登りごたえのある自然に削られた急階段。

3分ほどで一丁目の丁塚。座像のお地蔵様だ。すると、また3分ほどで二丁目。かなり彫りがはっきりとしている。

右へ左へと折れながら、ますます急登となる。このあたりの岩は、厚さ45㌢の板状節理となっている。その板の欠片(かけら)が容易に剥がれ落ちるようだ。


いきなり急登

このあたりの岩は板状節理となっている。

101分、四丁目の丁塚。三丁目は見過ごした。丁塚と丁塚の間はとても短く、時間にすれば23分だ。この後、五丁、六丁、七丁・・・と続く。尚、十丁目の丁塚は、唯一、立像とのことだが、撮り損ねた。

十一丁目の丁塚

 10数年前に家屋があった跡

1019分、十一丁の休み所跡へ。10数年位前には建屋があったようだが、台風で壊れ、今は石の土台を残すのみ。水分を補給し、しばらく休む。弥山山頂が青空に映えて綺麗だ。

急な石尾根を登る。

1030分、出発。急な石尾根だ。鬱蒼(うっそう)とした雑木で気付きにくいが、目を()らすと、左右は切り立った断崖だ。

紅葉は既に過ぎ、常緑樹の林。この辺りは特に松がイイ。木々の切れ間からの近景は、青空と濃い緑のコントラストが見事だ。

弥山山頂と青空
岩と松の木で見事な絶景

十五丁、十六丁、十七丁、石畳を踏んで十八丁と、登り過ぎ、1055分に十九丁。弥山山頂が間近い。

弥山堂に到着

11時ちょうど、(やしろ)の石段を上る。見上げる先には門柱と御堂(おどう)。そして左手に鐘撞き堂(かねつきどう)

御堂に手を合わせ、これまでの無事を謝し、これからの無事を祈る。

鐘撞堂の脇に三角点があり、そこからは、眼下に阿品の集落、遠く東に瀬戸内海に浮かぶいくつかの島影、南の柳井の方角には高照寺山や氷室岳等々の山並みが霞んで望めた。

1115分、(やしろ)の裏手に廻ると柏木山の方向を示す(しるべ)。その先のすぐ右に赤龍社(弥山本宮)。木彫りの狛犬(こまいぬ)がポツネンと座り、愛らしい。

赤龍社(弥山本宮)

赤龍社の正面左下に・・狛犬。

さらに石段を下りて赤龍社の扁額(へんがく)の架かった鳥居を潜ると、目の前に日宛社(弥山本社)の鳥居と階段。結界(けっかい)のしめ縄の下を通って境内へ。手水舎(ちょうずや)の横にプレハブの休憩所。その上にしつらえられた展望台に上る。遠景は少しもやっている。この時期としては13年ぶりと言われる黄砂も影響しているのか?

目の前に日宛社(弥山本社)の鳥居

「あるいて約3040分」

1128分。さぁ、いよいよ柏木山へ。例の「あるいて約3040分」の手作りの(しるべ)に従い、再出発。

雑木林と檜の造林の間を進む
 左手に雑木の林、右手に檜の造林の間の、木洩れ陽の差す道を、積もった落ち葉を靴でさながらラッセルして進む。まことに気持ちが良い。

GPS発信機を背負った犬に遭遇
GPSを背に

 1140分。分岐あり。左の杭名方面から、GPS発信機を背負ったグレーがかった茶褐色の猟犬が息せき切って走ってきた。吠えもせず、人なつっこいイイ()だ。猪猟(いのししりょう)か?犬を置いてまっすぐ上る。

12時。鞍部に降りる。

左に下れば杭名。まっすぐ上れば柏木山。右は通行止め。ここは、間違いやすい。柏木山へは、一旦、杭名方面にちょっと降りて、ターンするように急登をよじ上る。下り続けて、決して杭名方面に行かないように!

分岐点注意

落ち葉の積もった雑木の尾根道を幾度かアップダウンを繰り返しながら、徐々に山頂に迫る。先頭は、最高齢のMさんだ。今日は調子がいいみたい。あっけなく到着することもなく、さりとてきつすぎず、イイ山だ、イイ山だと唱えつつ、その背中を追う。

最高齢のMさん、先頭を行く。

1218分、こんもりした山頂に至る。標では「約3040分」となっていたが、50分を要したことになる。しかし、計画表を確認すると、所用時間は55分、安心する。

そこには、何かの瓶のケースらしき黄色の箱に厚い板を貼り付けたハンドメイドの椅子があり、弁当を摂るのに、まことに具合が良く、ゆったりと眺望を()でながら味わえた。感謝。

しっかり休み、6人で恒例の集合写真も撮り終え、135分に来た道を引き返す。

師走の山を満喫する!

柏木山からの光景

1320分には鞍部(あんぶ)へ下り立ち、35分には猟犬に出会った杭名方面との分岐に戻る。

1348分、日宛社の脇まで帰った。北の方角に太子山と白滝山、その先に三倉岳や大峰山の山容を望む。

三倉岳や大峰山が遠く望める。

計画では、弥山登山口~柏木山のピストンの筈が、前を行く二人の女性が赤龍社の方へは進まず、県道59号線の登山車道へと転ずる。急な下り坂を嫌ったのだろう、と後に従う者も異を唱えぬままに続いた。

ところが、これがなんと長い。九十九(つづら)折り(おり)のアスファルトの道が果てしなく続く。行き交う車も無い。復路(かえりみち)も先頭を歩くMさんだけは、スタスタと下り続け、はるか先だ。今日はどうしたのだろう。

15時、やっと下阿品のバス停前の分岐に戻って来た。そこから登山口の駐車場まで、さらに500㍍。1510分到着。結局、1時間20分を要した。ちなみに計画の往路(かえりみち)の所用時間は50分。6㎞は歩いただろうか?ご苦労様でした。

かくして、今年の登り納めは無事終了した。後期高齢者のグループとしては、健闘したと言えるだろうか。

言わずもがなだけど・・・。今日不参加のもうひとりのMさん、昨日わざわざ送ってくれた愛媛は中島の蜜柑をありがとう。出発の前に皆で分けたよ。濃厚でおいしかったぁ。最高齢のMさんが終始先頭を歩いた秘密は、好天と神仏のご加護、そしてこの蜜柑のお蔭かな?

最後に、『会のすべての皆さんに感謝し、来年も、今日のように頑張ろう!』とエールを送り、ラストライターとしてのペンを置くことにする。







Thursday, 30 November 2023

宮島弥山(535mh)(Miyajima Misen /Hiroshima)

                                

202311月26日(日曜日)

天気の良い11月下旬の小春日和と、言いたいところですが、今年の11月は異常に暑い日が続き、本日も気温は弥山山頂でも15℃前後でした。

久しぶりに、この会での宮島弥山となります。登山コースは紅谷コースで山頂を目指します。

山辺の道から、見える千畳閣と五重の塔。

本日の予定は、朝9時に宮島口桟橋に集合し、フェリーで宮島に上陸後、紅葉谷から、紅葉谷コースを登って、弥山山頂に11時頃に登頂し、しばらく山頂で景色を眺めた後、11時半頃、大聖院登山コースを下山して、大聖院の近くの、アナゴ飯で有名な藤田屋に行き、アナゴ飯を昼食にすることになりました。

この時期は、宮島を見物に来る人が、国内だけでなく、海外からも来られ、それらの観光客で、宮島島内は、ごった返している状況です。こんな時に、アナゴ飯を昼食にと、長い行列に順番を待って、食するのは大変難しい。

なんとか、地元の地理的有利さを生かして、正午前に下山し、下山に要する時間がかかるので、到着したときの、正午から時間帯の時差があるのを見越して、一時過ぎに、なんとか、あまり待たずにウナギ飯にありつくことができました。

この時期の宮島の紅葉は、真っ赤に燃えて、今が見頃です。紅葉を愛でながら、山登りを楽しむのも乙なものですが、賞味535mhの高い山ですので、山頂近くになると、息がきれます。ぼちぼち

登りのスタートは、宮島桟橋を9時半に出発し、沢山の観光客が通る土産物店のある通りを避け、山辺の小道と呼ばれる、街の山の堺にある山道を、抜けて、紅葉谷へ進みました。そこから紅葉谷登山コースにはいり、弥山山頂を目指しました。この日は日曜日なので、紅葉谷コースも沢山の登山客の行列ですが、足の遅い我らシニアグループは、道を譲っては、一休みを繰り返しボチボチ登ります。女性3人のグループが、犬を二匹連れて登る方もおられます。その中のおひとりは、15kgぐらいの犬専用の金網ケージを、重たそうに片手に持って、登る方もおられました。

宮島弥山、山頂展望台の前で、ハイ・ポーズ
    

我らの会の気の優しい、力持ちの山ガールのsさんが、この重たいケージを、親切にも山頂まで持って上げ手助けされ、3人連れの女性の方々から、感謝されたそうです。

山頂では、景色を楽しんで、記念写真を撮り、大聖院コースを下山し、藤田屋のウナギ飯を、めでたく食し、宮島港のフェリーに乗り込み、厳島の守り神すなわち、寝観音さんの島影に別れを告げて、帰路につきました。

Friday, 17 November 2023

今高野/古城山(IMAKOUYASAN/KOJYOUYAMA)(509M)

 2023年11月12日             

                     

  この度の寄稿は高木さんです


世羅町 今高野山は紀州・高野山の別格本山として建立される。

世羅町甲山を中心とする一帯は、鎌倉時代以来、紀州・高野山の大田荘で

今高野山の寺院は822年弘法大師空海が開き、昨2022年開基1200年を迎えた。


正面入り口総門(仁王門)


寺丹生神社正面入り口


春は桜 秋は紅葉の名所とされる。

(一説によるとここの紅葉の隠れ人気度は全国11位、県内1位とか)

 

丹生神社の境内の紅葉 「神之橋」付近

11月12日(日)昨年春に計画するも雨で流れ、今回秋の紅葉の季節の山歩きです。

今回参加者少なく6人(男4人女2人)Nさんは直行なので、5人窮屈ですがくるま1台で

広島8時出発 しかしこの時期駐車場混み合うと予想されましたがー

9:10着。予想に反して参道横の第1駐車場は空きがあり、ラッキー。(昼頃は待ち状態でした)


駐車場横から参道に入り、

今高野山総門;別名「仁王門」を後ろにして、かって12寺院あったといわれる寺院跡を横目に

丹生神社への参道

参道を登って行く。さらに石の鳥居をくぐり境内へー

すぐに

優雅な赤い太鼓橋=「神之橋」

赤い太鼓橋=「神之橋」、紅葉とマッチングして一番のスポットと言われる。

まだ5~6分ぐらいの色付きだけど、赤、黄、緑のグラデーションが映える。

「普門閣」の手前の今高野山の案内板

丹生神社の前を通り、上がって行くと、

朱の塔=「普門閣」 展望台となっており、町並みが一望できる。

広場に弘法大師の像。

ここから南に裏の古城山を目指します。

見返り橋

普門閣を起点に龍華寺(りゅうげじ)まで、四国八十八ヶ所を模した新八十八ヶ所の石仏が置かれている。

四国八十八ヶ所を模した新八十八ヶ所の石仏が置かれている。

 あは(阿波)1~24番、とさ(土佐)25~39番、いよ(伊予)40~65番、さぬき(讃岐

)66~88番 

見返り橋を渡り、石仏に見守れながら登って行く。かなり急坂。


石仏さん右側の札には「とさ25番」と


右に古城山展望台



ピークを超え、分岐からまた登り坂 約30分で


古城山山頂着(509m) 10:20

大きく目立つ甲岩(かぶといわ)を中心に本丸跡(16世紀戦国時代の今高野山城)が広がります。

古城山山頂の本丸跡で一枚、この岩は甲岩と呼ばれる。

山頂は木枯らし吹きすさび、枯れ葉飛びまくり、おーさぶ! 寒い‼寒い‼

少し下って三の丸跡に着く。天守閣風の展望台に上がるとぐるりと回って360度の眺望、世羅~甲山

古城山展望台

世羅~甲山の町並みが一望。


の町並みが一望です。 ここは太平洋戦争時の防空監視哨の跡もある。

この城は甲山防空監視哨であった所。


龍華寺まで舗装された九十九折の道を下ります。

途中、いよ55番の石仏の所が広場で東屋があったので、ここで寒さに震えながら少し早い昼食

寒かった!、この東屋での昼食を終えて~

。11:30

のんびりと石仏を拝みながら龍華寺へ下りてきました。

龍華寺本堂の裏にさぬき88番の石仏が有り、巡礼完了。

龍華寺より巡拝証明書いただきました。

巡拝証明書をいただきました。お疲れさま!。


龍華寺の境内は広くて 紅葉のグラデーションがたくさんで見したごたえがありました。 

紅葉狩り出来ました。

龍華寺の見事な紅葉に、しばし、ウットリ。

12:30帰り、大田庄歴史館と古城山対面のシャンテパルク新山(道狭い、キャンプ場みたいなところ

)の見学の二手に分かれて、

最後、道の駅世羅に寄り帰広。15:10

天気くもり寒かったのが残念でしたが、紅葉狩り山歩きとしてはまずまず良かったと思います。


Monday, 6 November 2023

比婆山連峰 Hibayama Rennpou (烏帽子山1225mh、御陵 1264mh 池の段 1279.mh)

2023年10月22日                  今回の執筆は香口さんです。


爽やかな秋空の下、比婆山に登って来ました。

もちろん紅葉が目当てです。

巷の情報によると紅葉が少し遅れているとの事ですが..。

県民の森公園センターに到着し、トイレを済ませ、各自ストレッチして、

さあスタート。


思いのほか、多くのハイカーが登って行く。











残念ながら公園センター周辺の紅葉は今一歩です。

ブナ紅葉はまだまだです
















紅葉や花の盛はその年によって違い、なかなか盛に出会うのは難しい

ものですね。今回は公園センター~出雲峠~烏帽子山~比婆山(御陵)

~池の段~公園センターのコースで歩きます。

出雲峠では何時ものように、Tさんより柿の差し入れがあり一息入れる。

Tさんから、もぎたての柿です。









檜の樹林帯を抜け、尾根のあたりのブナは少し紅葉(黄色)が始まっています。

尾根当たりのブナ、少し紅葉(黄色)。









烏帽子山に到着し、少し早いのですが楽しみの昼食としました。


烏帽子山頂での昼食










烏帽子山の由来となっている、烏帽子を思わせる岩もしっかり見てきました。

烏帽子山の名前の由来となっている石










空には飛行機雲が..、気持ちも良いなー!


天高き青い空には・・・











比婆山の御陵に到着。手付かずの神秘的な雰囲気の森の中に、周りを

鎖で囲われた伊邪那美紳の陵墓(大きな岩)があり、近くには徳富蘇峰

による『神聖之宿処』の石碑もある。


伊邪那美紳の陵墓(大きな岩) 


 徳富蘇峰に筆よる『神聖之宿処』の石碑   


御陵の前で記念写真









1000年を超える栂の木が2本立っていて、門栂と言われている。

ここが門と言う事は竜王山麓の熊野神社から登って来るのが参道なのだろう。

栂の木(門栂と言われている)











御陵から、比婆山の尾根筋を抜け、坂道をひたすら上へ上へと登り、

やっと池の段に到着。


池の段山頂より東方の、立烏帽子山を望む












ここから北に比婆山、吾妻山、遠くに島根半島と宍道湖、

東に立烏帽子・遠くには大山も良く見える。ホツツジも

いまが盛りと真っ赤に燃えている。

大山がかすかに見える









北方の比婆山・吾妻山方面












下山は越原峠(オッパラトゥゲ)まで少し引き返し公園センターへの

コースを取る。

スキー場入り口近くには昔の製鉄所跡(六原の鉄穴流し跡)が残っています。

六原の鉄穴流し跡









やっと公園の入り口まで帰ってきました。












公園センター脇の川の近くに綺麗に紅葉した樹がありました。


綺麗な紅葉を見つけました。
















少し計画より遅れたけど公園センターに到着。

立烏帽子山を省いているので楽勝かと思ったが、中々厳しいものが

ありました。

歳のせいとは言いたくありませんが、嫌でも感じざるを得ません。

しかし、山の上から見る景色と山で食べる弁当は何物にも代える事の

出来ない楽しみです。

まだまだ山歩きを楽しみたいと思います。