Wednesday 3 June 2020

白 馬 ・ 戸 隠(2013 / 7.28~7.31)     大台ケ原・八経ヶ岳 (2014/ 9. 5~9. 7) 


  2020年の4月、5月は、このところの新型コロナウイルス感染騒ぎで、我々明日山会の山行きは、山の登り口までの移動に伴う感染を避けるということで、山行きは中止にしました。健脚を持て余し気味のメンバーも、そろそろ動きたいという気持ちで一杯でしょうか。

 この度、中本さんから、この鬱屈した気持ちを少しでも晴らせばと、2013年の白馬岳、戸隠と2014年の大峰山行きの、二つの遠征について、当時の写真と記事をみんなに見てもらい、その時の山行きを思い出してもらうということで、寄せていただきましたので掲載させていただきます。
以下:中本さんから寄せられた二つの山登頂への記録と写真です。

2013年   隠 (2013.7.28~31) 
参加者8名

概略
山陰や北陸、東北地方で集中豪雨があるなど、この時期になっても安定しない天候が続くなか今回の山行となった。
予報では、白馬岳登頂予定日の降水確率が高く、大雪渓での落石事故、濃霧時の視界不良による道迷いや滑落の危険もあるので、状況によっては登頂断念もあることを想定して出発した。結局、危惧したとおりの悪天候が続き、白馬岳登頂は断念、登山どころか白馬三山の姿さえ最後まで見ることができなかった。結果、白馬岳は大雪渓の入り口を踏んだだけで、栂池自然園、戸隠、善光寺の観光の旅となった。かくひら館では、急な予定変更に快く応じていただき大変お世話になりました。

7/28(日)
広島6:5011:45多賀SA12:30➝16:00糸魚川➝17:10白馬かくひら館⇒17:30観光案内所
7/29(月)
かくひら館5:406:10猿倉荘6:307:50白馬尻小屋8:309:50猿倉荘10:15➝10:45白馬駅11:00かくひら館12:30➝12:50栂池高原駅13:00➝13:50自然園駅14:10栂池自然園15:50⇒自然園駅16:00➝16:40栂池高原駅➝17:10かくひら館
7/30(火)
かくひら館8:30➝9:35戸隠神社宝光社・中社11:30➝11:45戸隠神社奥社13:20➝13:30うずらや14:20➝14:55善光寺16:3018:00エスポワールみさわ
7/31(水)
エスポワールみさわ7:307:40大出の吊橋7:559:12梓川SA9:50➝11:56小牧JCT12:21養老SA13:0515:02三木SA15:23➝18:45広島

7/28()
雨は降らないものの雲の多い天気で、楽しみにしていた北アルプスの山々がほとんど見えないまま
予定より早く白馬「かくひら館」に着いた。さっそく白馬駅前の案内所へ行って情報収集をする。
「今年は平年に比べて残雪が多く、白馬尻でもいつもは無いところにも雪渓がある。その雪渓が、この
度の大雨でかなり荒れており、クレバスができるなど状態は悪い。明日も雨の予報が出ており厳しい状況だが、最終的には明日朝の天候とガイドの状況説明を聞いて判断してほしい。」とのことであった。
軽アイゼンの装着方法などを聞いて、宿へ戻る。



猿倉荘登山口

7/29() 
朝から雨が降っていたので白馬岳への登頂はあきらめ、白馬尻まで行って白馬大雪渓の上を少し歩いて引き返すことに決め、宿のご主人に猿倉まで送ってもらう。女将さんには、帰ってきたらもう一泊させてほしい旨を伝えておいた。

白馬尻小屋 大雪渓入り口

雨のなかを歩いて白馬尻小屋へ到着。しばらく休憩した後、少しでも白馬の雪渓を踏みしめてみたいとみんなで大雪渓の入り口辺りを歩いてみた。そして、雨をついて白馬岳を目指す人達を見送りながら我々は下山する。


ここから大雪渓

大雪渓を前に残念

白馬山荘へは、宿泊のキャンセルを連絡した。雨水が流れる林道を猿倉まで引き返し、かくひら館へ連絡して正式に今夜の宿泊を依頼、昼食と休憩をとらせてもらうことにする。


かくひら館前にて

猿倉からバスで白馬駅まで帰り、宿で休憩した後栂池高原駅に向かう。雨のなかではあったが、栂池自然園を約2時間楽しく散策した。

雨の中の栂池自然園を散策

7/30()
この日は八方池までのトレッキングを考えていたが、午後の半日をどうするかということになり、宿の女将さんのアドバイスもあって八方池をやめて戸隠から善光寺を回って帰ることにする。

戸隠神社宝光社鳥居

宝光社への急な石段

美しい彫刻が施された宝光社


戸隠神社中社の鳥居

奥社入り口の鳥居と「下馬碑」


茅葺き屋根の髄神門

茅葺き屋根の髄神門(UP)

樹齢400年以上の杉並木


戸隠神社奥社社殿


奥社殿の奥には戸隠山

戸隠神社の奥社まで歩くけっこうなトレッキング、最後に名物戸隠そばの昼食をとり、結局、戸隠で約5時間を過ごした。その後、善光寺に参拝して白馬へ帰り、栂池高原「エスポワールみさわ」へ宿泊。


全く予定外のコースとなったが、戸隠神社の宝光社、中社、奥社を参拝でき、特に神聖な空気が漂う奥社参道の杉並木は素晴らしく、大満足の一日となった。

7/31()

大出の吊り橋の向こうに微かに白馬鑓ヶ岳が見える…

早めに出て、宿の社長に勧められた白馬の絶景ポイントの一つ「大出の吊り橋(かくひら館のすぐ近く)」に寄ってみた。天気が良ければ、吊り橋越しに白馬三山の姿がくっきりと見えるのだが、残念なことにこの日もガスが覆っており、白馬鑓ヶ岳の頭がかすかに見えるだけだった。

その後は安曇野ICに向かい、長野・中央道から一路広島へ帰った。


 2013年7月の終わり頃の白馬岳のお天気は大雨が予想され、急な増水や落石事故、濃霧による視界不良による、道迷いによる遭難などが予想され、山に登るにはかなり危険な状況でした。白馬岳の登頂口である雪渓を踏みつつ、山を目の前にして苦慮。宿泊旅館の女将さんの助言もあり、登頂を断念しました。この様子が「勇気ある決断」として女将さんの談話として、地元誌の紙面にも掲載されていたとのこと。
この断念により次の機会をうかがい、いみじくも、5年後の2018年8月、白馬岳二度目の挑戦ブログの掲載にありますように、大変素晴らしい晴天に恵まれ、白馬の背中を漫歩し、その魅力を満喫できたことです。



2014年 大台ケ原・八経ヶ岳 (2014.9.5~7 )
参加者10名

概 略
8月中に雨がなかった日が2日だけという広島で、安佐南・北区において大規模土砂災害が発生し、全国でも各地で大雨による被害が相次いだ。9月に入っても依然としてぐずついた天候が続くなか今回の山行を迎えた。
大峰山を望む
予報では、奈良県南部は曇りで、降水確率が初日50%、2日目40%となっており、当地が豪雨地帯でもあることから雨の中を歩くことはもちろん、状況によっては昨年の白馬岳同様登頂断念もあることを覚悟して出発した。しかし、初日の大台ケ原では曇ってはいたが雨には遭わず、2日目の八経ヶ岳登山も青空が見える天候のなか全員が登頂し、時折雨がぱらついたが予定どおりの時間に下山。予想外の好天に恵まれ、大きなトラブルもなく大成功の登山となった。

9/5(金)

広島5:5010:25樫原神宮前11:3014:10大台ケ原ビジターセンター14:4015:20日出ヶ岳15:30
16:40大蛇嵓・シオカラ谷分岐17:25大台ケ原「心・湯治館」
9/6(土)
大台ケ原5:306:50行者還トンネル西口登山口7:078:07奥駈道出合8:208:45弁天の森8:509:17聖宝宿跡9:2210:20弥山山頂天河弁財天奥宮10:4211:15八経ヶ岳11:3512:00弥山小屋12:4513:40聖宝宿跡⇒14:15弁天の森14:20⇒14:40奥駈道出合⇒15:41行者還トンネル西口登山口16:00
16:50洞川温泉いろは旅館
9/7(日)
天川村洞川温泉7:409:40高野山12:20➝14:20藤井寺(西名阪道)➝ 14:40吹田JCT19:07広島

9/5()
出発時は天気も回復して幸先の良いスタートだったが、東進するに連れて雲行きが怪しくなり、宝塚当たりで激しい雨となった。その後雨が止み、予定より少し早く橿原神宮前に着いた。ココスで昼食後大台ケ原に向かったが、大台ケ原ドライブウェイの前で燃料補給をすることになり、上北山村のGSまで行って高いガソリンを入れた。
大台ケ原に着き荷物を置いて日出ヶ岳に登頂。

豪雨の山 日出ヶ岳


正木峠から正木ヶ原へ 
正木峠から正木ヶ原を回り、尾鷲辻で直接宿に帰る組と大蛇嵓を目指す組に分かれる



神武天皇像

大蛇嵓を目指した組は、大蛇嵓とシオカラ谷の分岐点まで行ったが、これ以上行くと帰宿時間が遅くなること、霧が出て視界も悪くなってきたことから大蛇嵓を断念し、引き返した。他の登山客の話ではこの日の大蛇嵓は視界良好だったそうで、ココスでの昼食と燃料補給の判断ミスによる時間ロスで大台ケ原到着が遅れたのは残念だった。

9/6() 行者還トンネル西口⇔弥山・八経ヶ岳のピストン 
行者還トンネル西口登山口
登山口である行者還トンネル西口までのR309はかなり狭い山道で、車1台がやっとという所もあり、対向車が来ないかとヒヤヒヤしながらトンネルに着いた。駐車場がすぐいっぱいになると聞いていたが、この日はガラガラだ。悪天候が続くため登山客が少ないそうだ。実際には、今年のこの当たり(弥山)は意外に雨が少ないらしいが。予定より少し早く登山開始。
【行者還トンネル西口⇒奥駈道出合】

川のそばの平坦な道を歩いて小さな橋を渡り、尾根コースを進む。ゴロゴロした岩で足元が悪い。木の根の階段や大きな段差、急勾配の道を標高差で
350m近く一気に登り切ると「奥駈道出会」。



奥駆道出合

【奥駈道出合⇒聖宝ノ宿跡】
これからは「大峯奥駈道」を歩く。1600mの弁天の森まで緩やかな上り、聖宝ノ宿跡までは下りもあるほぼ平坦な山道。

弁天の森

【聖宝ノ宿跡⇒弥山】
いきなり山道は急勾配になり、キツイ終盤戦が始まる。弥山小屋までの標高差が320m。延々と続く木の階段をひたすら登って弥山小屋に着く。天河弁財天奥宮に参拝して八経ヶ岳に向かう。


聖宝ノ宿跡 あれ!右のお方は修験行者様?

【弥山⇒八経ヶ岳】

弥山に続く木の階段

弥山山頂天河弁財天奥宮

弥山 1895m

弁財天さんの前で一休み

八経ヶ岳からの眺望を独占中

弥山から一旦鞍部に下り、上り返す。途中にオオヤマレンゲ自生地があり、保護のための柵がある。八経ヶ岳は近畿最高峰で展望は抜群。山頂に他の登山者はなく、明日山会が絶景を独占した。

【帰路】
聖宝ノ宿跡前当たりで雨がぱらついたが本降りにはならず、時折雷鳴が聞こえるなか下山を急いだ。奥駈道出合からの下りはかなり険しく、深い段差で難儀したが、何とか予定どおり登山口に着いた。天川河合までのR309も狭い山道だったが無事洞川温泉に到着。着いた途端に土砂降りの雨となった。

9/7()
曇り空の中、洞川温泉を出発して高野山に向かい、金剛峯寺や奥の院を観光して約2時間を過ごした。中の橋で昼食の後、一路広島を目指し、予定どおりの時間に無事帰着。


 2014年の大台ヶ原・八経ヶ岳と大峰山も望める、南紀の神聖な山々の気迫とその魅力的な景色を、当時の雨模様のお天気にもかかわらず、大いに堪能した記録です。当時まだ明日山会のブログは未掲載でした。。帰りは洞川温泉に一泊し、高野山の奥の院にお参りして、無事広島帰還。
南紀の大峰山系の行者道をたどりながら、南紀の山を堪能しました。



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