Wednesday, 27 September 2017

立山連峰 (The Tate Yama Peaks) 一の越→雄山→大汝山→冨士の折立→真砂岳→別山→雷鳥平 

2017年9月14日(木)
 早朝5時半に、二台のレンタカーで島を出発、富山は立山駅を目指す、総勢11名の参加です。立山駅を3時過ぎに到着。ウイークデーにもかかわらず、駅の表の駐車場は満杯。近くの川岸の駐車場も満杯に近い、立山の人気がよくわかる。

傾斜度29度の坂を一気に500m上昇
この企画を経てたNさん満足そう
 ここから、傾斜度29~30度の急こう配をあっという間に登っていくケーブルカーに乗り換え、高度は一気に500m上昇し、美女平駅に3時50分に到着。
そこから室堂までバスで約50分。室堂ターミナルへは5時に着く。皆の記念写真をおさめて、そこから徒歩5分で立山室堂山荘に到着、しばらく、山荘の周りを散策。立山の空気と高度を実感する。

立山室堂のバスターミナル駅 記念碑の前で


立山室堂山荘から見た夕焼け、明日は晴れ
 周辺のの山並みが、夕日に映えて、素晴らしい景観を呈している。外の景色は別世界へ来たようで、まさしく日本アルプスの持つ独特の雰囲気を実感する。ここは山々に囲まれている別天地だ。

 夕焼け空が赤く染まり、その夜空は、北斗七星や天野川が見える満天の星、明日は間違いなく晴れ。明日の山行きに期待が高まる。

2017年9月15日(金)
夜が明け、青い空に白い雲、本日は絶好の山登り日和!

          真砂岳(2861m) 富士の折立(2999m) 大汝山(3015m)雄山(2992m)



 山荘を出発の際、一匹のオコジョが食堂の外側壁下から愛らしい顔を出していた。細長い首をひょこと出して、我々を見送ってくれる。その仕草は、あたりをクルクルと見まわし、我々の姿を不思議そうに眺め、そして首をすぐひっこめ、さっとどこかに潜って消えた。イタチの仲間らしい、実に愛嬌がある。
一の越に向け、登山道をしばらくいくと、ハイ松と岩場の近くを飛んでいる鳥を見かける。これは雷鳥?と思ったが、違うようで、後からMさんの調べで、この鳥は「岩ひばり」と称する鳥。この鳥の特徴は、メスがオスにプロポーズする、珍しい鳥だそうです。

みくりが池遊歩道の岩ひばり



 しばらく、辺りの景色を見とれながらトレイル歩いていくと、Kさんの携帯にお隣のK国から、ミサイルが飛ばされたと、非常通告メールがとどく。一時は騒然、だが、この辺りは何事も無い。空を見上げて、少し、心配しながら足を進める。
写真中央に黒い点が熊、撮影Nさん 
「熊が居る!」と、Mさんの奥さんが、遠く山すそに熊を発見。立山には熊が居るんだ!ミサイルを忘れる大スクープ、遠くの小さな熊を良く見つけたものだと感心。Nさんが素早くこの熊の姿をデジカメに収める。珍しい写真だ。


写真を拡大すると、熊がのんびり歩いているような?


 祓堂を過ぎ、一の越にさしかかる。ここの山小屋付近で、小休止。の越からは、槍ヶ岳、穂高 そして富士山が遠く雲の上にうっすらと見える。ここから、一気に雄山まで300mアップの急斜面、大小さまざまの石塊のガラガラしたガレ場を岩につかまりながら登る。

朝日が谷側の雲間に差し込む、太陽を背にした自分の
ブロッケン現象が、中央に見える。
You can see a Brocken specter in the middle. 

 一の越から、登り始めてすぐ、朝日が斜面の下の雲に差しんで、人のの姿が、丸い虹の後光の中に映る、珍しいブロッケン現象を何人かが目撃。 そのひとりのNさんの撮影、みごとな虹の輪がくっきり、最高の写真!

Nさん自信のブロッケン現象(御来迎)を撮影
It's a Brocken specter !
ガレ場の斜面の岩場から、下方を望むと・・・
一の越の山小屋が、岩々の真下に見える!
ガレ場の斜面の岩場から、上方を望むと・・・ 
遥か上方に、雄山山頂の山小屋が見える!
三の越あたりから、広く見渡せる室堂平周辺と山々の景色は、格別に素晴らしい。
中央、室堂平からみくりが池、地獄谷の白い湯気
室堂山荘を6時半に出発、一の越を7時半、雄山山頂には9時に登頂。


雄山山頂に着きました!
 雄山神社の小さな祠には、祠の大きさに比べ、やや太めの神主さんがおられ、大きな身体で、太鼓をたたいて、お祓い希望の方に祝詞をあげておられました。
祠の前には全国から集まってきた、願い事を書かれた、手のひらぐらいから大小のまるい願い石が、山頂の猫のひたいほどの敷地に、数々敷き詰めてあり、その先は目もくらむ断崖で、うかつに動けば足を踏み外して転落するところです。

大汝山(3015m) Ohunannji Yama
眼下の黒部ダムと、北アルプスの山並み
雄山(2992m)を9時半に出発し、ここからは、尾根筋あたりを移動のため急登は無く、右に黒部ダム、左に室堂平で、天の回廊を歩く感じ。
大汝山の山頂にて、記念撮影 
大汝山に(3015m)に10時に到着。この山小屋で室堂山荘で朝準備してくれたお弁当をお腹にほうりこむ。ここから冨士の折立へ、
冨士の折立、左手前にザックを置いて、頂上へ

 しばらく尾根筋を15分ばかり歩いてすぐに、冨士の折立(2999m)の山頂近くに、たどりつく。山頂まではごつごつした岩が積み重なり、急斜面の岩登り、東面は、ほぼ垂直に立ち上がって断崖、険しい姿におじけづく。頂上までは約50mぐらい、登頂を希望する勇士連は、それぞれのザックを登山道のかたわらに置いて挑戦。20分後に帰還、登ってすごく良かったとのこと。富士の折立を横目に見ながら、大走り分岐に向かう、ここから、下り坂で、眼前の眺望がグーンと開ける。

真砂岳の山頂へ登山路が続く。足元に注意しながら慎重に、慎重に

 真砂岳(2861m)の山が目の前に現れる、目の前の山道は急な下り坂、岩がごつごつ、慎重にステップをたしかめながら下りてゆく。その先は、馬の背を歩いている感覚で、背中の尾根筋がずっと真砂山頂まで伸びている。山の斜面には、この時期でも残雪が斜面にはりついている。
大汝山、雄山が後方から我らを見送ってくれる

  
馬の背中に乗っかっているようだ


後ろを振り返れば、雄山、大汝山の雄姿が遠く、そびえ、我々を無言で送ってくれているようだ。これらの雄姿を背景に、この山に来た証を何枚か撮る。


剱岳の山裾が手前の別山まで伸びる
真砂岳から二手に分かれ、一方は、別山南峰から、剱岳を見て、剱御前の山小屋から雷鳥平、雷鳥荘へ。もう一方は、大走り分岐へ引き返し、そこから雷鳥平へくだる。
別山には一時半ごろに到着。そこには、息を吞む景色・・・。
こ別山山頂で、バックに剱岳の素晴らしい眺め、言うことなし!
  別山に挑んだメンバーは、道程が少し遠回りで、別山に到達する最後のアップがきつかったが、長く歩いたご褒美に、剱岳の魅惑的な全容姿を観望できたことだ。
 しばらく、剱岳を各自、写真に収め、剱に別れをつげ、そこから尾根伝いに30分で剣御前の山小屋へ、そして、岩場の長い下り坂を、岩や砂利の中を、ところどころで、ジャンプしながら下る。足が疲れるので、途中、何回か休憩をとりながらの下山。


雷鳥平へ到着、後方は剱御前

 剱御前から1時間20分で雷鳥平に到着、カラフルなテント村を横目に見て、坂の上の雷鳥荘はすぐそこ、と言いたいところだが、実は、ここからが、本日、一番の苦しい道程。
長い下山道のデコボコ道を下りる祭、足の筋肉力を使い切っていたので、目の前の雷鳥荘(50mアップ)までの坂道は、相当足が重く感じられる。

真砂岳で別れたメンバーは、すでに到着して、雷鳥荘の玄関先のベンチに座って、別山コースのメンバーの到着を待ちかまえ、最後の登坂を、あえぎあえぎ登っているメンバーにエールで応援。
なんとか雷鳥荘へは、3時55分には、全員無事に到着。

今宵の雷鳥荘での食事とお酒は格別の味。らいちょう温泉で、気持ちの良い汗を流しました。


2017年9月15日(金)

 爽やかな朝を迎え、雷鳥荘に、別れを告げる。昨日、登った立山を仰ぎ、夢のような立山縦走の余韻にひたり、ザックを背負って、室堂のバスターミナルへ登っていく。
みくりが池にて、立山をバックに記念撮影。
みくりが池の前で、立山を背景に記念撮影

 何年か前に、この立山に登ったが、この度ほど、素晴らし登山は無い、好天に恵まれ、めったに見られない熊や、ブロッケン現象(御来迎)、そして、立山連山のシルエットを形づくっている柔らかく優美な稜線を眺めつつ、天空のプロムナードを好天の中で散策できたこと等は、幸運に尽きる。そして、かの険しく、優雅で、山を登る者なら誰でも一度は登って見たいとあこがれる剱岳、その完璧な姿を、日本海を背景に、眼前で観望することができたことは、皆さん、忘れられない、良き思い出になったことでしょう。


立山登山の最終の締めくくりとして、この後、バスとケーブルカーで立山駅までおりて、そこから立山博物館に行く。
人々と立山信仰のつながり、その歴史などの知識を得て、より一層、立山の持つ不思議な魅力に魅せられたのでした。


             

                 
 

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