この度の白馬岳登山は明日山会として、5年前に大雨のために登頂を断念したこともあり、どうかと思ったが、今回は幸運にも天気に恵まれ、企画者のNさんの感想は、昨年の立山を100%とすれば120%以上の出来とのこと。
8月3日 栂池~天狗原~白馬大池~小蓮華山~三国境~白馬岳
白馬岳を目指して栂池山荘を朝5時に出発。今日は長丁場になる。白馬山荘には午後の夕立や雷雨などに山腹で会わないようにするためPM2時までには入りたい。白馬岳山頂と出発点の栂池山荘との高低差は約1000mは下らない。
軽い足取りで2000mの高原の樹林帯を抜け、約一時間半で天狗原までのジグザグの登坂路を登る。
天狗原の木道 白馬乗鞍岳の雪渓が光る
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歩き心地の良い木道に足を踏み外さないように伝っていくと、右に風吹き大池別れの木道、左に白馬乗鞍岳への木道、左へ進みやがて木道からゴロゴロした中小の岩の登り道になる。
岩から岩へ、登っていく |
この登山路は岩がずっと連なり、上りは、手と足をうまく使って楽に行けるが、下りはキツイ岩場の山道と化す、ホップ、ステップで要領良く、足を石の上に置いてジャンプして飛んでいかないと、歩くのがいやになるくらい足首の疲労が増す。登りは気にならなかったのが、下りでこんな道を通ったのかいと思うぐらい、歩く道の印象が違うように感じになる。
右手に雪渓が見える 涼しい!
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雪渓の雪はかき氷のように少し柔らかい
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やがて中小の岩から巨大な岩がゴロゴロした登りになり、足場が大岩の合間に足を踏み込ませないよう気を付けながら、登っていくと雪渓(雪田)が見えてくる。それを右に見ながら大岩をよじ登っていくと、雪渓を横切る場所にでる。かねて用意してきたアイゼンをめいめいが取り出して、装着をはじめる。雪田での初めてのアイゼン実践となって、しばし緊張、装着の仕方も予習してきたが、ままならぬ、どうにかこうにか装着し終え、初のアイゼン使用をたしかめながら雪渓を横切る。
雪渓を抜けたら、すぐにだだっ広いハイ松生い茂る原っぱにでる。岩の登山路が真ん中のケルンまでつづく。
白馬乗鞍岳山頂のケルン |
白馬乗鞍岳のケルンを過ぎ、岩場の下り道を歩いていくと、青い白馬大池と赤い白馬山荘の山小屋が眼下にみえてくる。山荘までの道はゴツゴツした下りの岩場が続く。景色に見とれて足をふみはずさないよう注意しながら降りる。
白馬大池の水は青く澄んで、泳ぎたい気分 |
白馬大池山荘の裏手の繁みで雷鳥の親子を発見、近くに居合わせたラッキーな人達は、大急ぎでカメラをパシャ、パシャ。雷鳥は霧の中でしか現れないと思ったが、皆さん大喜び。しばし、雷鳥親子のお出ましで、登山の疲れも吹っ飛ぶ。
20m前方に堂々とした雷鳥さんが親子で散歩していました |
雷鳥のひなたち、親鳥の後を追っかけていく・・・ |
白馬大池山荘テント村でひとまず昼食、再び登山路へ。雷鳥坂を登り、小蓮華山の稜線を登る。
雷鳥坂から白馬大池を望む |
Mさん、肩から胸元へぶら下げている白馬の花の図鑑がユニークで、透明なビニールの袋で袋の上からでも、一目で花の図鑑と実物を見比べられることができる。すれ違う登山客の花のフアンには大もてでした。
雷鳥坂を登る、いよいよ雄大な白馬の背中の鞍部に |
小蓮華山への稜線を進む |
この先は、尾根道のアップダウンが何回かつづきニセのピークもあり、起伏に富んだ天空ロードだ。
道は石がゴロゴロしがれきがつらなる道だが、歩き易い。道幅の広いところと狭いところがあり、両サイドは石の連なる急峻な坂というよりは崖と言っても良い。滑り落ちたら、勢い、数百メートルの谷底まで転がり落ちる。
小蓮華山から白馬岳を展望 雲に隠れている
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三国境からの眺め、朝日岳へ連なる稜線か?
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シナノキンバイ
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三国境を過ぎたころには、先頭を行く先行組とのんびり組に分かれて、のんびり組は休憩の回数が増えてしまい、ますます差がつく。休憩の数が増加するとその分苦しみは倍加しますます足取りが遅くなる。果たしてこのままたどり着けるかと心配がよぎるが、ご心配無用、この組も、さすが明日山会メンバー最後まで粘って白馬岳を踏破する!
白馬岳は間近に・・・
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クガイソウ
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何十年か前に、Mさんと一緒に今日と同じコースを登ったことがあり、その時は雨の中だったが、こんなにキツイ思いはしなかったはずだったが?
目の前の山にかかっていた雲が晴れ、その頂上が顔を出した。ゴールはもう目の前だ!と白馬岳の山頂だと思い、足を励まして登ると、そこの光景はなんと、その向こうにさらに高い頂きが遥かかなたに聳えているではないか!
その頂きを越せるのかという不安と足を引きずって登るときの苦しみがおそう。それらの不安と苦しみをだまし、だまし、コツコツと歩いて、白馬岳山頂についに到達。その時の達成感と解放感とは何物にも代えがたい。先発隊、いや先行組が、駆け寄ってきてくれて「良く登ってこられた!」と祝福と拍手を受ける。
白馬岳の山頂に着いた?
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今宵、宿泊させてもらう白馬山荘はついこの山頂の下。15分ぐらいで到着、宿泊手続きを済ませて、荷物をあてがわれた部屋に持っていき、食堂やトイレなどの場所を確かめる。食事までの時間に間があるので、受付の建物の真向かいの喫茶ホールへ行きビールなどで一服。ホールの窓からは立山や剱が見える。
白馬山荘の庭から見た夕暮れ 明日も良い天気を期待して
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さすが、2900mの白馬山荘、窓からの眺めは抜群!宿泊客は何人くらいかは,、よくわからないが、食事タイムのとき、山小屋のアルバイトさんが手際良くシステマテックにお客を誘導し、さばいていたのが印象的。いずれにしても800人は収容できると書いてあったが、ざっとかぞえて300人以上はいたかも、それにしても多い。
明日は同じ登ってきた道を引き返す。よい天気に恵まれそうだ。今宵はザコ寝。