2016年4月24日(日曜日)
-- 今回の「山行の記録」は、山根さんの寄稿です --
今日は晴天を期待していましたが、思いのほか雲の多い天気となりました。はるか四国沖の洋上にある前線が予測よりも本州に近づいたせいでしょか。
それでも、3月の定例の山行をめずらしくも雨で逸した私たちには、絶好の登山日和に思えました。
広島駅8時47分発の山陽本線上り糸崎行に、各人の最寄りの駅から三々五々乗り合わせた私たち11名は、瀬野駅のプラットホームで、朝の挨拶とともにやる気を秘めた顔を合わせました。
”スカイ・レール”から見える、みどり坂団地の住宅と瀬野方面 |
眼下には、長く続く階段や白いモニュメントが散在する広々とした緑の坂が拡がり、乗って2分もすると、こつ然と、山々に囲まれた、幅広の街路樹の一本道が印象的なニュータウンが現れ、みどり中央駅までの約5分間の空中散歩を十分に楽しむことができました。
スカイレールを降りてから高城山への登山口を地図上で確認するものの、もう一つはっきりせず、散歩中の男の方に訪ねとところ、親切にも、団地最深部の瀬野西三丁目の標識のある登山口まで同行案内してくださいました。
感謝です。きっと、道を尋ねた私たちメンバーの一人と気が合ったのか、訪ね方がよっぽど良かったのでしょう。
感謝です。きっと、道を尋ねた私たちメンバーの一人と気が合ったのか、訪ね方がよっぽど良かったのでしょう。
登山口で準備体操をした後の9時50分過ぎ、金属製の手摺のあるコンクリートの階段を登り始めました。しばらく上ると、急坂です。張られたロープをたよりにやっとの思いで這い上がると、またすぐ急坂が現れ、今日は楽勝か?との思いは甘かったと、思い知らされました。
ですが、20分ほど悪戦苦闘して上ると、程よく整備された道となり、柔らかな若芽が出始めたばかりの木々のトンネルを楽しむ余裕が生まれます。ところどころに立つ山ツツジもきれいでした。
ですが、20分ほど悪戦苦闘して上ると、程よく整備された道となり、柔らかな若芽が出始めたばかりの木々のトンネルを楽しむ余裕が生まれます。ところどころに立つ山ツツジもきれいでした。
高城山(495mh)の山頂に着きました! |
ロープを伝わって、急坂を登る |
良く整備された登山道、柔らかい落ち葉を踏みながら進む |
10時55分頃、元来た道を先程の分岐の標識まで戻り、蓮華寺山を目指しました。
ところがどっこい、いきなり急な下り坂、上り坂とは違ったキツサがあります。言われるように膝への負担が堪えました。一旦、下りきった鞍部からは再び上りとなり、上り下りの始まりでした。
高城山から蓮華寺山への尾根伝いに歩く、快適な縦走路です。 |
”鹿の湯”です!ちょっと一風呂いかがですか |
また、老若のそれぞれ結構の人数の幾つかのパーティとも行き交い、“蓮華寺山憩いの森”の人気の一端が伺えました。その理由は蓮華寺山からの下りの道々で知ることになります。
”猪の湯”、青色の看板に赤字の「ゆ」が目印 |
蓮華寺山(374mh)山頂、リラックスした気分です。 |
山ツツジの淡いピンクと新芽の緑が美しい |
山頂は広場になっており、“蓮華寺山憩いの森”の大きな案内図といくつかのベンチが設けてあり、ここにも陸軍の石柱が立っていました。
周囲の展望は木立に遮られており、わずかに東方向だけが少し開けていました。
車座になって楽しみにしていた昼食をいただき、高城山と同様、集合写真を撮った後、5月の山行計画について話し合いをしました。
13時過ぎ、安芸中野駅に向けて下山を開始。10分ほどで憩いの森として整備された趣のある“中心広場”に到着です。石碑あり石組みの祠あり、この広場は昔の蓮華寺跡とのことです。
さらに数分進むと、東屋のある奥の院広場に出ましたが、立ち入り禁止のテープが張ってある所もあり、少し寂れた感じがしました。
億の院広場の近くの東屋。地震が来たら崩れそうなので、立ち入り禁止の黄色いテープが張ってあります。 |
第八十六番 石仏 |
岩も現れ、注意しながら下りてゆくと、やがて緩やかな道となり、左手に白竜神さんの社が建っていました。
13時50分頃、蓮華寺に到着。弘法大師を祀った真言宗のお寺です。
さる昔は、“中心広場”に在ったようです。境内には、新し目の弁財天の大きな石像やら白髭稲荷の社があり、“南無大師遍照金剛”と染め抜かれた赤い幟のせいもあるのか、少し華やかな感じを受けました。
蓮華寺の庭園にある弁財天の石像 |
蓮華寺入口に咲いている、あざやかな皐月 |
予定どおり、14時14分発の下り列車に乗り込み、今朝と同じように各人の最寄りの駅に三々五々下り立っていきました。
急坂あり、上ったり下ったりと起伏のある縦走路に、歴史を感じさせる風情のある、なかなかグッドなコースで、次は、桜や椿や躑躅の咲き乱れる頃に、今回とは逆回りのコースを辿ってみたいと感じました。